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【まとめ】点眼薬①<緑内障治療薬>薬剤師国家試験、臨床現場で役立つ要点一覧

緑内障の点眼薬
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緑内障治療薬の点眼薬についてまとめてみました。

国家試験対策や現場での知識としてぜひ参考にしてください。

記載内容について

・作用機序
・薬剤名
・注意
・副作用
・点眼回数

最後まで見ていただくと緑内障治療薬について網羅できます。

それでは本題に入ります!

目次
  1. プロスタグランジン製剤
  2. EP2受容体刺激薬
  3. ROCK阻害薬
  4. イオンチャネル開口薬
  5. 副交感神経刺激薬
  6. 交感神経刺激薬
  7. α1受容体遮断薬
  8. α2受容体刺激薬
  9. β遮断薬
  10. 炭酸脱水酵素阻害薬
  11. 配合剤

プロスタグランジン製剤

◆作用機序
<PGF受容体>
ぶどう膜強膜流出路からの房水流出を促進

◆薬剤
タフルプロスト
(タプロス®点眼・ミニ点眼)
トラボプロスト
(トラバタンズ®点眼)
ビマトプロスト
(ルミガン®点眼)
ラタノプロスト
(キサラタン®点眼)

◆適応
緑内障 
高眼圧症

◆注意
1日1回を超えて投与しない
(頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性あり)

◆副作用
虹彩色素沈着
眼瞼部多毛
結膜充血

タフルプロスト(タプロス®点眼・ミニ点眼)

◆点眼回数
1日1回

◆禁忌
オミデネパグ イソプロピル投与中

◆注意
ベンザルコニウム含有
ソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、点眼後少なくとも5~10分間の間隔をあけて再装用すること。<添付文書より引用>  
※ミニ点眼はベンザルコニウム含有なし

トラボプロスト(トラバタンズ®点眼)

◆点眼回数
1日1回

ビマトプロスト(ルミガン®点眼)

◆点眼回数
1日1回

◆注意
ベンザルコニウム含有
コンタクトレンズを変色させることがあるので、コンタクトレンズを装着している場合は、点眼前に一旦レンズを外し、点眼15分以上経過後に再装用<添付文書より引用>

ラタノプロスト(キサラタン®点眼)

◆点眼回数
1日1回
◆注意
ベンザルコニウム含有
ベンザルコニウム塩化物によりコンタクトレンズを変色させることがあるので、コンタクトレンズを装用している場合は、点眼前にレンズを外し、15分以上経過後に再装用すること。<添付文書より引用>  
  
※冷所保管
  

EP2受容体刺激薬

◆作用機序
<EP2受容体刺激>
線維柱帯流出路及びぶどう膜強膜流出路を介した房水流出を促進

◆薬剤
オミデネパグ イソプロピル
(エイベリス®点眼)

◆適応
緑内障
高眼圧症

◆副作用
嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫
結膜充血
虹彩炎
角膜肥厚
眼痛
羞明

オミデネパグ イソプロピル(エイベリス®点眼)

◆点眼回数
1日1回

◆禁忌
無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者
タルプロストを投与中

◆注意
ベンザルコニウム含有
ソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、点眼後少なくとも5〜10分間の間隔をあけて再装用すること。<添付文書より引用>

※冷所保管 

ROCK阻害薬

◆作用機序
<Rhoキナーゼ阻害>
線維柱帯‒シュレム管を介する主流出路からの房水流出を促進

◆薬剤
リパスジル
(グラナテック®点眼)

◆適応
緑内障 
高眼圧症
(他の緑内障治療薬が効果不十分又は使用できない場合)

◆副作用
結膜充血
結膜炎
眼瞼炎
眼刺激

リパスジル(グラナテック®点眼)

◆点眼回数
1日2回

◆注意
ベンザルコニウム含有
ベンザルコニウム塩化物はソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズ装着時の点眼は避けること。<添付文書より引用>  

イオンチャネル開口薬

◆作用機序
<PGF受容体、BKチャネル開口>
主経路又は副経路を介する房水流出の促進
※BKチャネル(Ca濃度依存型のKチャネル)

◆薬剤
イソプロピル ウノプロストン
(レスキュラ®点眼)

※代謝型プロスタグランジン系
 他のプロスタグランジン関連薬と比べて作用が弱く、副作用が少ない

◆適応
緑内障 
高眼圧症

◆副作用
一過性眼刺激
角膜びらん
角膜炎
結膜充血
霧視
眼瞼発赤

イソプロピル ウノプロストン(レスキュラ®点眼)

◆点眼回数
1日2回

◆注意
ベンザルコニウム含有
保存剤であるベンザルコニウム塩化物による過敏症が知られている<添付文書より引用>  

副交感神経刺激薬

◆作用機序
<副交感神経刺激>
毛様体筋を収縮させることでシュレム管からの房水流出を促進

・ジスチグミン
 コリンエステラーゼを阻害
 →アセチルコリンの作用を増強 

・ピロカルピン
 アセチルコリン様作用

◆薬剤
ジスチグミン
(ウブレチド®点眼)
ピロカルピン
(サンピロ®点眼)

ジスチグミン(ウブレチド®点眼)

◆点眼回数
1日1~2回

◆禁忌
前駆期緑内障の患者
脱分極性筋弛緩剤を投与中

◆適応
緑内障
調節性内斜視<1%点眼>
重症筋無力症(眼筋型)<1%点眼>

◆副作用
流涙、結膜炎、結膜充血、視矇

ピロカルピン(サンピロ®点眼)

◆点眼回数
1日3~5回

◆禁忌
虹彩炎の患者  

◆適応
緑内障
診断または治療を目的とする縮瞳

交感神経刺激薬

◆作用機序
<交感神経刺激薬>
アドレナリンのプロドラッグ
眼内でアドレナリンに変換され作用
房水産生抑制、房水流出促進

◆薬剤
ジピべフリン 
(ピバレフリン®点眼)

◆適応
開放隅角緑内障 
高眼圧症

◆副作用
眼類天疱瘡
結膜充血
眼刺激感
眼痛
頭痛
霧視

ジピべフリン(ピバレフリン®点眼)

◆点眼回数
1日1~2回
※0.04%製剤を投与し効果不十分
 →0.1%製剤を投与

◆禁忌
閉塞隅角緑内障

◆注意
ベンザルコニウム含有

α1受容体遮断薬

◆作用機序
<α1受容体遮断>
ぶどう膜強膜流出路からの房水流出を促進

◆薬剤
ブナゾシン
(デタントール®点眼)

◆適応
緑内障 
高眼圧症
(他の緑内障治療薬で効果不十分な場合)

◆副作用
結膜充血

ブナゾシン(デタントール®点眼)

◆点眼回数
1日2回

◆注意
ベンザルコニウム含有
ソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、点眼後少なくとも5~10分間の間隔をあけて再装用すること。<添付文書より引用>

α2受容体刺激薬

◆作用機序
<α2受容体刺激>
房水産生の抑制
ぶどう膜強膜流出路を介した房水流出促進

◆薬剤
ブリモニジン
(アイファガン®点眼)

◆適応
緑内障 
高眼圧症
(他の緑内障治療薬で効果不十分な場合)

◆副作用
点状角膜炎
眼瞼炎
結膜炎

ブリモニジン(アイファガン®点眼)

◆点眼回数
1日2回

◆禁忌 
低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児

◆注意
全身的に吸収される
α2作動剤の全身投与時と同様の副作用(眠気、めまい、徐脈、低血圧等)があらわれることがあるので、留意すること<添付文書より引用>

β遮断薬

◆作用機序
<β受容体遮断>
房水産生抑制

◆薬剤
カルテオロール
(ミケラン®点眼)
(ミケランLA®点眼【持続性】)
チモロール
(チモプトール®点眼)
チモロール持続性
(チモプトールXE®点眼)
(リズモンTG®点眼)
ニプラジロール
(ハイパジール®点眼)
(ニプラノール®点眼)
べタキソロール
(べトプティック®点眼)
(べトプティックエス®懸濁性点眼)
レボブノロール
(レボブノロール®点眼)

◆適応
緑内障 
高眼圧症

◆禁忌
気管支喘息
コントロール不十分な心不全

◆注意
全身的に吸収される
(全身投与時と同様の副作用が現れる可能性あり)

カルテオロール(ミケラン®点眼)

◆点眼回数
1日2回
十分な効果が得られない場合→2%製剤 

カルテオロール(ミケランLA®点眼【持続性】)

◆点眼回数
1日2回
十分な効果が得られない場合→2%製剤 

◆注意
アルギン酸含有
眼表面での滞留性向上及び持続性発揮
他の点眼剤との併用では投与前に少なくとも10分間の間隔をあけて最後に点眼

チモロール(チモプトール®点眼)

◆点眼回数
1日2回
十分な効果が得られない場合→0.5%製剤 

◆注意
ベンザルコニウム含有
ソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、点眼後少なくとも5~10分間の間隔をあけて再装用すること。<添付文書より引用>

チモロール持続性(チモプトールXE®点眼)(リズモンTG®点眼)

◆点眼回数
1日1回
十分な効果が得られない場合→0.5%製剤 

◆注意
他剤併用時は投与前に少なくとも10分間の間隔をあける
眼の表面で涙液と接触することにより点眼液がゲル化。
ゲル化した点眼液が他剤の吸収を妨げる可能性あり

ニプラジロール(ハイパジール®点眼)(ニプラノール®点眼)

◆点眼回数
1日2回

◆作用
β受容体遮断による房水産生抑制
α受容体遮断による房水流出促進

べタキソロール(べトプティック®点眼)(べトプティックエス®懸濁性点眼)

◆点眼回数
1日2回

◆作用
β1受容体選択性
毛様体上皮細胞に作用房水産生抑制
直接的な血管拡張作用により眼血流改善

◆注意
ベンザルコニウム塩化物含有
ソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、点眼時はコンタクトレンズをはずし、15分以上経過後装用すること。<添付文書より引用>

※妊婦禁忌

レボブノロール(レボブノロール®点眼)

◆点眼回数
1日1回
十分な眼圧下降効果が持続しない→1日2回

炭酸脱水酵素阻害薬

◆作用機序
<炭酸脱水酵素阻害>
房水産生抑制

※ブリンゾラミドは炭酸脱水酵素Ⅱを強く阻害

◆薬剤
ドルゾラミド
(トルソプト®点眼)
ブリンゾラミド
(エイゾプト®懸濁性点眼)

◆適応
緑内障 
高眼圧症
(他の緑内障治療薬で効果不十分な場合)

◆禁忌
重篤な腎障害

◆注意
全身的に移行
(全身投与時と同様の副作用があらわれる可能性あり)

ドルゾラミド(トルソプト®点眼)

◆点眼回数
1日3回
十分な効果が得られない場合→1%製剤

◆副作用
流涙や疼痛、異物感などの眼刺激症状

ブリンゾラミド(エイゾプト®懸濁性点眼)

◆点眼回数
1日2回
十分な効果が得られない場合→1日3回点眼

◆注意
ベンザルコニウム含有
ソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、点眼時はコンタクトレンズをはずし、15分以上経過後装用すること<添付文書より引用>

◆副作用
味覚異常
眼刺激
眼痛

配合剤

◆薬剤
カルテオロール・ラタノプロスト配合
(ミケルナ®点眼)
タフルプロスト・チモロール配合
(タプコム®点眼)
トラボプロスト・チモロール配合
(デュオトラバ®点眼)
ラタノプロスト・チモロール配合
(ザラカム®点眼)
ドルゾラミド・チモロール配合
(コソプト®点眼、ミニ点眼)
ブリンゾラミド・チモロール配合
(アゾルガ®懸濁性点眼)
ブリモニジン・チモロール配合
(アイベータ®点眼)
ブリモニジン・ブリンゾラミド配合
(アイラミド®懸濁性配合)

◆適応
緑内障 
高眼圧症

カルテオロール・ラタノプロスト配合(ミケルナ®点眼)

◆点眼回数
1日1回

◆注意
アルギン酸含有
眼表面での滞留性向上及び持続性発揮
他の点眼剤との併用では投与前に少なくとも10分間の間隔をあけて最後に点眼

タフルプロスト・チモロール配合(タプコム®点眼)

◆点眼回数
1日1回

◆注意
ベンザルコニウム含有
ソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、点眼後少なくとも5~10分間の間隔をあけて再装用すること<添付文書より引用>

ラタノプロスト・チモロール配合(ザラカム®点眼)

◆点眼回数
1日1回

◆注意
ベンザルコニウム含有
コンタクトレンズを変色させることがあるので、コンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、本剤を投与してから15分以上経過後に再装用すること<添付文書より引用>

※冷所保管

トラボプロスト・チモロール配合(デュオトラバ®点眼)

◆点眼回数
1日1回

ドルゾラミド・チモロール配合(コソプト®点眼、ミニ点眼)

◆点眼回数
1日2回

ブリモニジン・チモロール配合(アイベータ®点眼)

◆点眼回数
1日2回

ブリンゾラミド・チモロール配合(アゾルガ®懸濁性点眼)

◆点眼回数
1日2回

◆注意
ベンザルコニウム含有
ソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、点眼時はコンタクトレンズをはずし、15分以上経過後装用すること<添付文書より引用>

ブリモニジン・ブリンゾラミド配合(アイラミド®懸濁性配合)

◆点眼回数
1日2回

◆注意
ベンザルコニウム含有
ソフトコンタクトレンズに吸着することがあるので、コンタクトレンズを装用している場合は点眼前にレンズを外し、点眼15分以上経過後に再装用すること<添付文書より引用>

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ふくろう
ふくろう
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ぜひ自己学習の参考にしてください。
点眼薬については4部作になってます!