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【まとめ】てんかん治療薬①!国家試験対策や臨床現場で使える要点一覧

てんかんの治療薬
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てんかん治療薬についてまとめてみました。

内容が多いため作用機序で分類し2部構成となってます。

国家試験対策や現場での知識としてぜひ参考にしてください。

記載内容について

・作用機序
・薬剤名
・適応
・副作用

最後まで見ていただくとてんかん治療薬について網羅できます。

それでは本題に入ります!

Naチャネル遮断作用

フェニトイン

◆作用機序
・Naチャネル遮断作用
・L型Ca2+チャネル遮断作用

◆薬剤
フェニトイン
(アレビアチン®、ヒダントール®)

◆適応    
・てんかんのけいれん発作
 強直間代発作
 (全般けいれん発作、大発作)
 焦点発作(ジャクソン型発作を含む)
・自律神経発作
・精神運動発作
 
※注射剤はてんかん重積状態に使用

◆有効血中濃度
10~20μg/mL

◆副作用
・眼振
・複視
・運動失調
歯肉増殖
・多毛

ふくろう
ふくろう
長期服用で歯肉増殖が見られる傾向があります。口腔内が不衛生だと症状が悪化するため清潔に保つよう伝えましょう。

カルバマゼピン

◆作用機序
Naチャネル遮断作用

◆薬剤
カルバマゼピン(テグレトール®)

◆適応
・精神運動発作
・てんかん性格、てんかんに伴う精神障害
・てんかんの痙攣発作
 強直間代発作(全般痙攣発作、大発作)

部分発作の第一選択

◆有効血中濃度
4~12μg/mL

◆副作用
・複視
・眠気
・めまい
・ふらつき
・皮疹(皮膚粘膜眼症候群など)
再生不良性貧血

ラモトリギン

◆作用機序
・Naチャネル遮断作用
・T型・L型Ca2+チャネル遮断作用
・グルタミン酸受容体阻害作用

◆薬剤
ラモトリギン(ラミクタール®)

◆適応
・てんかん患者の下記発作に対する単剤療法
 部分発作(二次性全般化発作を含む)
 強直間代発作
 定型欠神発作
・他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の下記発作に対する抗てんかん薬との併用療法
 部分発作(二次性全般化発作を含む)
 強直間代発作
 Lennox-Gastaut症候群における全般発作

◆副作用
・眠気
・複視
・悪心・嘔吐
皮疹(皮膚粘膜眼症候群など)

ふくろう
ふくろう
他剤と比べて服用開始後に皮疹が出現することが多いので注意しましょう

ラコサミド

◆作用機序
Na+チャネルの緩徐な不活性化を選択的に促進

◆薬剤
ラコサミド(ビムパット®)

◆適応
・てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)
・他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法

◆副作用
・眠気
・めまい
・悪心・嘔吐
・白血球減少
・徐脈
・心房細動

ルフィナミド

◆作用機序
・脳内のNaチャネルの活動を調整
 →Naチャネルの不活性化を延長

◆薬剤
ルフィナミド(イノベロン®)

◆適応
他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないLennox-Gastaut症候群における強直発作及び脱力発作に対する抗てんかん薬との併用療法

◆副作用
・眠気
・食欲不振
・悪心・嘔吐
・便秘

Ca2+チャネル遮断作用

エトスクシミド

◆作用機序
・T型Ca2+チャネル遮断作用

◆薬剤
エトスクシミド
(エピレオプチマル®、ザロンチン®)

◆適応
定型欠神発作(小発作)
・小型(運動)発作
  ミオクロニー発作、失立(無動)発作
  点頭てんかん
  (幼児けい縮発作、BNSけいれん等)

◆副作用
・眠気
・めまい
・悪心・嘔吐
・食欲不振
・白血球減少

複合作用

ゾニサミド

◆作用機序
・Naチャネル遮断作用
・T型Ca2+チャネル遮断作用
・炭酸脱水素酵素阻害

◆薬剤
ゾニサミド(エクセグラン®)

◆適応
・部分発作
 単純部分発作
  焦点発作(ジャクソン型を含む)
  自律神経発作、精神運動発作
 複雑部分発作
  精神運動発作、焦点発作
 二次性全般化強直間代けいれん
  強直間代発作(大発作)
・全般発作
 強直間代発作
 (全般けいれん発作、大発作)
 強直発作〔全般けいれん発作〕
 非定型欠神発作〔異型小発作〕
・混合発作〔混合発作〕

◆副作用
・精神症状
発汗減少
・食欲不振
・眠気
・複視
・悪心・嘔吐

ふくろう
ふくろう
発汗減少が起こる可能性があるため、特に夏季は体温上昇に注意しましょう

トピラマート

◆作用機序
・Naチャネル遮断作用
・L型Ca2+チャネル遮断作用
・グルタミン酸受容体阻害作用
・GABAA受容体機能促進作用
・炭酸脱水素酵素阻害作用

◆薬剤
トピラマート(トピナ®)

◆適応
他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法

◆副作用
・眠気
・めまい
・体重減少
・発汗減少

バルプロ酸

◆作用機序
・GABAトランスアミナーゼを阻害
 →GABAの分解を抑制しGABA濃度上昇
・T型Ca2+チャネル遮断作用
・グルタミン酸受容体阻害作用

◆薬剤
バルプロ酸(デパケン®、セレニカ®)

◆適応
・各種てんかん
(小発作・焦点発作・精神運動発作ならびに混合発作)
・てんかんに伴う性格行動障害(不機嫌・易怒性等)
 
全般発作の第一選択

◆有効血中濃度
50~100μg/mL

◆注意
カルバペネム系抗菌薬と併用禁忌
→バルプロ酸の血中濃度低下
 (てんかん発作が再発)

◆副作用
・眠気
高アンモニア血症
・肝機能障害

ふくろう
ふくろう
入院中の患者さんでカルバペネム系抗菌薬(メロペネム、チエペネム)を投与開始する場合は、バルプロ酸を服用していないか確認しましょう。特に持参薬は忘れがちなので注意が必要です。

ガバペンチン

◆作用機序
・GABAトランスポーターを活性化
 →GABA濃度上昇
・L型Ca2+チャネル遮断作用

◆薬剤
ガバペンチン(ガバペン®)

◆適応
他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法

◆副作用
・眠気
・めまい
・複視
・体重増加

ふくろう
ふくろう
体重増加がみられることがあるため肥満に注意しましょう。体重を定期的に測るとよいですね。

・添付文書
・インタビューホーム

ふくろう
ふくろう
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ぜひ自己学習の参考にしてください。
随時内容を更新していきます!
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