不整脈治療薬についてまとめてみました。
国家試験対策や現場での知識としてぜひ参考にしてください。
・作用機序
・薬剤名
・適応
・副作用
最後まで見ていただくと不整脈治療薬について網羅できます!
それでは本題に入ります!
Ⅰa群
◆作用機序
①活動電位の立ち上がりを抑制
(Na+チャネル遮断作用)
②心筋の活動電位持続時間を延長
(K+チャネル遮断作用)
◆薬剤
キニジン(キニジン®)
ジソピラミド(リスモダン®)
シベンゾリン(シベノール®)
ピルメノール(ピメノール®)
プロカインアミド(アミサリン®)
◆適応
頻脈性不整脈(上室性、心室性)
※ピルメノールは心室性のみ
◆副作用
・催不整脈作用
→QT延長、torsade de pointes誘発
心室頻拍、心室細動、洞停止
・心筋収縮力低下
・抗コリン作用
→ジソピラミド、シベンゾリン
ピルメノール
症状:口喝、尿閉、便秘
Ⅰb群
◆作用機序
①活動電位の立ち上がりを抑制
(Na+チャネル遮断作用)
②心筋の活動電位持続時間を短縮
◆薬剤
アプリンジン(アスぺノン®)
メキシレチン(メキシチール®)
リドカイン(リドカイン®)
◆適応
頻脈性不整脈(心室性)
※アプリンジンは上室性にも有効
◆副作用
・中枢神経症状
→けいれん、振戦
・催不整脈作用(Ⅰa群より少ない)
Ⅰc群
◆作用機序
①活動電位の立ち上がりを抑制
(Na+チャネル遮断作用)
②心筋の活動電位持続時間は変化なし
◆薬剤
ピルシカイニド(サンリズム®)
フレカイニド(タンボコール®)
プロパフェノン(プロノン®)
◆適応
頻脈性不整脈(上室性、心室性)
※Ⅰ群の中で抗不整脈作用が最も強い
◆副作用
・催不整脈作用
→QRS幅の増大、心室頻拍
心室細動、洞停止
・心筋収縮力低下
Ⅱ群
◆作用機序
①洞結節や房室結節を抑制
(β受容体遮断)
②再分極の遅延により不応期の延長が生じる
◆薬剤
アセブトロール(アセタノール®)
アテノロール(テノーミン®)
エスモロール(ブレビブロック®注)
カルテオロール(ミケラン®)
ナドロール(ナディック®)
ビソプロロール(メインテート®)
ピンドロール(カルビスケン®)
プロプラノロール(インデラル®)
メトプロロール(ロプレソール®、セロケン®)
ランジオロール(オノアクト®注)
◆適応
頻脈性不整脈(上室性、心室性)
◆副作用
・徐脈(β1遮断作用)
・気管支喘息の患者に禁忌(β2遮断作用)
Ⅲ群
◆作用機序
①心筋の活動電位持続時間を延長
(K+チャネル遮断作用)
②再分極の遅延により不応期の延長が生じる
◆薬剤
アミオダロン(アンカロン®)
K+、Na+、Ca2+チャネル遮断
β受容体遮断
ソタロール(ソタコール®)
K+チャネル遮断
ニフェカラント(シンビット®)
K+チャネル遮断、β受容体遮断
◆適応
心室細動、心室頻拍
※アミオダロン
心不全や肥大型心筋症を伴う心房細動にも適応
◆副作用
・催不整脈作用
→QT延長、torsade de pointes誘発
アミオダロンでは下記の副作用あり
・間質性肺炎、肺線維症
・甲状腺機能異常
・角膜色素沈着
Ⅳ群
◆作用機序
①洞結節や房室結節の脱分極を抑制
(Ca2+チャネル遮断作用)
②再分極の遅延により不応期の延長が生じる
◆薬剤
ジルチアゼム(ヘルベッサー®)
ベプリジル(ベプリコール®)
ベラパミル(ワソラン®)
◆適応
頻脈性不整脈(上室性)
※ベプリジル
心室性不整脈、心房細動に有効
(K+、Na+チャネル遮断をもつ)
◆副作用
・催不整脈作用
→徐脈
・心収縮力の低下
・添付文書
・インタビューホーム
ぜひ自己学習の参考にしてください。
随時内容を更新していきます!