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【まとめ】糖尿病治療薬!国家試験対策や臨床現場で使える要点一覧

糖尿病の治療薬
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糖尿病治療薬についてまとめてみました。

国家試験対策や現場での知識としてぜひ参考にしてください。

記載内容について

・作用機序
・薬剤名
・注意点
・副作用

最後まで見ていただくと糖尿病治療薬について網羅できます!

それでは本題に入ります!

スルホニル尿素薬(SU薬)

◆作用機序
①膵β細胞のSU受容体に結合
②膵臓からのインスリン分泌を促進
③血糖降下

◆薬剤
〇第一世代
アセトヘキサミド(ジメリン®)
グリクロピラミド(デアメリン®)

〇第二世代
グリクラジド(グリミクロン®)
グリベンクラミド(オイグルコン®、ダオニール®)

〇第三世代 
グリメピリド(アマリール®)

◆注意(1日最高投与量)

薬の最高投与量

◆副作用
・低血糖
 頻脈、冷や汗、ふるえ
 顔面蒼白、めまいなどの症状
 重篤かつ遷延性となることがある

★低血糖発現時の対応
 ブドウ糖(5~10g)または
 砂糖が含まれる飴や飲料水など摂取

・体重増加
 インスリン作用の増強
 →脂肪細胞への糖の取り込みが進む

速効型インスリン分泌促進薬

◆作用機序
SU構造を持たないが、SU剤と同様の作用
①膵β細胞のSU受容体に結合
②膵臓からのインスリン分泌を促進
③血糖降下

◆薬剤
ナテグリニド(ファスティック®、スターシス®)
ミチグリニド(グルファスト®)
レパグリニド(シュアポスト®)

◆注意
食直前に服用
 SU薬と比較すると
 作用発現が早く、持続時間が短い
 基本的には1日3回食直前に服用する
 ミチグリニドは食直前5分以内
 ナテグリニド、レパグリニドは食直前10分以内

・透析を要するような重篤な腎障害に対して禁忌
 →ナテグリニド その他は慎重投与

◆副作用
・低血糖
 頻脈、冷や汗、ふるえ
 顔面蒼白、めまいなどの症状

★低血糖発現時の対応
 ブドウ糖(5~10g)または
 砂糖が含まれる飴や飲料水など摂取

ビグアナイド系

◆作用機序
①AMPキナーゼ活性化
②肝臓での糖新生の抑制
 筋肉や脂肪でのインスリン感受性の改善
 消化管からの糖吸収抑制
③血糖降下(インスリン分泌を介さず血糖値を下げる)

◆薬剤
ブホルミン(ジベトス®)
メトホルミン(メトグルコ®、グリコラン®)

◆注意(1日最高投与量)

薬の最高投与量

◆注意
・ヨード造影剤と併用注意
 ヨード造影剤で腎機能低下した場合、ビグアナイド薬の排泄が遅延
 乳酸アシドーシスが生じるおそれあり

★対応
 ヨード造影剤投与後48時間は投与を再開しない
 可能であれば2日前から休薬

◆副作用
・悪心、食欲不振、下痢などの消化器症状
・乳酸アシドーシス
 肝細胞のミトコンドリア膜に結合
  →酸化的リン酸化を阻害
 TCAサイクルを低下させる
  →乳酸の産生が亢進される

※単独では低血糖は起こしにくい

インスリン抵抗性改善薬

◆作用機序
①脂肪細胞にあるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPAR-γ)を刺激
②皮下に小型脂肪細胞が出現
③アディポネクチン増加、TNF-α減少
④インスリン抵抗性改善(インスリン分泌を介さず血糖値を下げる)

◆薬剤
ピオグリタゾン(アクトス®)

※肥満などインスリン抵抗性が疑われる症例に使用

◆副作用
・心不全
・浮腫(体液貯留による)⇒女性に多い
・体重増加

※単独では低血糖は起こしにくい
 膀胱がんのリスクを高めたと報告されている

α-グルコシダーゼ阻害薬

◆作用機序
①小腸内のα-グルコシダーゼを阻害
②二糖類から単糖類への分解を抑制
③糖質の血中への吸収を遅延させる
④食後の高血糖を抑制

◆薬剤
アカルボース(グルコバイ®)
ボグリボース(ベイスン®)
ミグリトール(セイブル®)

※アカルボースはα-アミラーゼも阻害

◆注意
食直前に服用
 二糖類が小腸に到達する前に阻害しておく必要がある
・低血糖発現時はブドウ糖を摂取
 砂糖などの二糖類は
 →α-グルコシダーゼ阻害作用で吸収が阻害 
 ブドウ糖は単糖類であるため吸収が早い

◆副作用
・下痢      
・放屁の増加
・腹部膨満
・腸閉塞(腹部手術の既往があると注意)

DPP-4阻害薬

◆作用機序
①インクレチン分解酵素であるDPP-4を阻害
※DPP(ジぺプチジル・ペプチダーゼ)
②インクレチン濃度上昇 
③血糖依存的にインスリン分泌促進、グルカゴン分泌抑制
④血糖コントロールを改善

◆薬剤
アナグリプチン(スイニー®)
アログリプチン(ネシーナ®)
オマリグリプチン(マリゼブ®)※週1回投与
サキサグリプチン(オングリザ®)
シタグリプチン(ジャヌビア®、グラクティブ®)
テネリグリプチン(テネリア®)
トレラグリプチン(ザファテック®)※週1回投与
ビルダグリプチン(エクア®
リナグリプチン(トラゼンタ®)

薬の代謝経路

◆副作用
・便秘
・腹部膨満
・まれに腸閉塞や水疱性類天疱瘡の報告あり

※単独では低血糖は起こしにくい
 →SU剤との併用時は注意が必要

SGLT2阻害薬

◆作用機序
①腎尿細管におけるSGLT2を阻害 
 SGLT2…糖を血中に再吸収するための糖輸送蛋白
②糖の再吸収が阻害される
③血液中の糖を尿中に排泄 
④血糖降下(インスリン分泌を介さない)

◆薬剤
イプラグリフロジン(スーグラ®)※1
エンパグリフロジン(ジャディアンス®)※3
カナグリフロジン(カナグル®)
トホグリフロジン(デベルザ®、アプルウェイ®)
ダパグリフロジン(フォシーガ®)※1、2
ルセオグリフロジン(ルセフィ®)

※1 1型糖尿病にも適応あり
※2 慢性腎臓病、慢性心不全にも適応あり
※3 慢性心不全

◆副作用
・多尿       
・脱水
・皮疹
・尿路感染症  
・性器感染症

※単独では低血糖は起こしにくい
 →SU剤との併用時は注意が必要

★予防として
 脱水…水分摂取を促す(特に高齢者)
 尿路感染症…トイレを我慢しない 

GLP-1受容体作動薬

◆作用機序
①膵β細胞上のGLP-1受容体に選択的に結合
②cAMP産生を促進させることによりグルコース濃度依存的にインスリンを分泌
③血糖値が高い場合はグルカゴン分泌を抑制

◆薬剤
セマグルチド(リベルサス®)
※適応:2型糖尿病

用法用量:1日1回7mg投与
1日1回3mgから開始し、4週間以上投与した後、1日1回7㎎に増量

1日1回7mgを4週間以上投与しても効果不十分な場合は1日1回14mgに増量可

◆注意
1日のうちの最初の食事又は飲水の前に空腹の状態でコップ約半分の水(120mL以下)とともに服用

服用時及び服用後少なくとも30分は、飲食及び他の薬剤の経口摂取は避ける
→本剤の吸収は胃の内容物で低下するため

◆副作用
・悪心
・下痢
・便秘
・腹部膨満

配合剤

アログリプチン+メトホルミン
(イニシンク®)
ビルダグリプチン+メトホルミン
(エクメット®)
ピオグリタゾン+アログリプチン
(リオベル®)
ピオグリタゾン+グリメピリド
(ソニアス®)
ピオグリタゾン+メトホルミン
(メタクト®)
アナグリプチン+メトホルミン
(メトアナ®)
エンパグリフロジン+リナグリプチン
(トラディアンス®)
シタグリプチン+イプラグリフロジン
(スージャヌ®)
テネリグリプチン+カナグリフロジン
(カナリア®)
ミチグリニド+ボグリボース
(グルベス®)

・添付文書
・インタビューホーム

ふくろう
ふくろう
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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