てんかん治療薬まとめの続きとなります。
国家試験対策や現場での知識としてぜひ参考にしてください。
・作用機序
・薬剤名
・適応
・副作用
最後まで見ていただくとてんかん治療薬について網羅できます。
それでは本題に入ります!
バルビツール酸系
フェノバルビタール、プリミドン
◆作用機序
・GABAA受容体機能促進
・Na+チャネル遮断作用
・L型Ca2+チャネル遮断作用
◆薬剤
フェノバルビタール(フェノバール®)
プリミドン(プリミドン®)
◆適応
・てんかんのけいれん発作
強直間代発作
(全般けいれん発作、大発作)
焦点発作(ジャクソン型発作を含む)
・自律神経発作
・精神運動発作
◆有効血中濃度
フェノバルビタール:15~40μg/mL
◆副作用
・眠気
・行動障害
・認知障害
ベンゾジアゼピン系
クロナゼパム
◆作用機序
・GABAA受容体機能促進作用
・Na+チャネル遮断作用
◆薬剤
クロナゼパム
(リボリトール®、ランドセン®)
◆適応
・小型(運動)発作
ミオクロニー発作、失立(無動)発作
点頭てんかん
(幼児けい縮発作、BNSけいれん等)
・精神運動発作
・自律神経発作
◆注意
急性閉塞隅角緑内障、重症筋無力症に禁忌
◆副作用
・眠気
・ふらつき
・気道分泌亢進
クロバザム
◆作用機序
・GABAA受容体機能促進作用
・Na+チャネル遮断作用
◆薬剤
クロバザム(マイスタン®)
◆適応
他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかんの下記発作型における抗てんかん薬との併用
部分発作
単純部分発作、複雑部分発作
二次性全般化強直間代発作
全般発作
強直間代発作、強直発作
非定型欠神発作、脱力発作
ミオクロニー発作
◆注意
急性閉塞隅角緑内障、重症筋無力症に禁忌
◆副作用
・眠気
・ふらつき
・気道分泌亢進
ジアゼパム
◆作用機序
・GABAA受容体機能促進作用
・Na+チャネル遮断作用
◆薬剤
ジアゼパム
(セルシン®注 、ダイアップ®坐剤)
◆適応
・注射
てんかん様重積状態におけるけいれんの抑制
・坐剤
熱性けいれん及びてんかんのけいれん発作の改善(小児に対して)
◆注意
急性閉塞隅角緑内障、重症筋無力症に禁忌
◆副作用
・眠気
・ふらつき
GABAトランスアミナーゼ阻害
スチリペントール
◆作用機序
・GABAトランスアミナーゼを阻害
→GABAの分解を抑制しGABA濃度上昇
・GABAA受容体機能促進作用
◆薬剤
スチリペントール(ディアコミット®)
◆適応
クロバザム及びバルプロ酸ナトリウムで十分な効果が認められないDravet症候群患者における間代発作又は強直間代発作に対するクロバザム及びバルプロ酸ナトリウムとの併用療法
◆副作用
・眠気
・食欲不振
・運動失調
・振戦
ビガバトリン
◆作用機序
・GABAトランスアミナーゼに結合
→GABAの分解を抑制し、GABA濃度上昇
◆薬剤
ビガバトリン(サブリル®)
◆適応
点頭てんかん(小児期の難治性てんかん)
◆副作用
・眠気
・食欲不振
・めまい
・視野障害
・視力障害
SV2A結合
レベチラセタム
◆作用機序
・脳のシナプス小胞タンパク質2A(SV2A)に結合
・N型Caチャネルの阻害作用
・細胞内Ca2+の遊離抑制作用
◆薬剤
レベチラセタム(イーケプラ®)
◆適応
・てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)
・他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法
◆副作用
・眠気
・めまい
・頭痛
・鼻咽頭炎
・悪心・嘔吐
・好中球減少
・抑うつ
AMPA受容体拮抗
ペランパネル
◆作用機序
・AMPA受容体に選択的に結合
→グルタミン酸のAMPA受容体への作用抑制
◆薬剤
ペランパネル(フィコンパ®)
◆適応
・てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)
・他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法
◆副作用
・眠気
・めまい
・精神症状(攻撃性)
・添付文書
・インタビューホーム
ぜひ自己学習の参考にしてください。
随時内容を更新していきます!