睡眠薬についてまとめてみました。
国家試験対策や現場での知識としてぜひ参考にしてください。
・作用機序
・薬剤名
・注意点
・副作用
最後まで見ていただくと睡眠薬について網羅できます!
それでは本題に入ります!
ベンゾジアゼピン系
◆作用機序
①γ-アミノ酪酸(GABA)A受容体に結合
②Cl–チャネルの開口頻度が増加
③神経細胞内へCl–チャネルの流入増加
④神経細胞の過分極が生じ、神経活動が低下
⑤催眠作用
◆薬剤
〇超短時間型(半減期2~5時間)
トリアゾラム(ハルシオン®)
〇短時間型(半減期6~10時間)
エチゾラム(デパス®)
ブロチゾラム(レンドルミン®)
リルマザホン(リスミー®)
ロルメタゼパム(エバミール®、ロラメット®)
※リルマザホン
代謝されベンゾジアゼピン誘導体となる
※ロルメタゼパムはCYPの影響を受けない
〇中時間型(半減期20~30時間)
エスタゾラム(ユーロジン®)
ニトラゼパム(ネルボン®、ベンザリン®)
フルニトラゼパム(サイレース®)
〇長時間型(半減期50~100時間)
クアゼパム(ドラール®)
ハロキサゾラム(ソメリン®)
フルラゼパム(ダルメート®)
◆注意
・アルコールとの飲用により作用増強
・トリアゾラム
CYP3A4を強く阻害する薬剤と禁忌
→アゾール系抗真菌薬
HIVプロテアーゼ阻害薬
エファビレンツ、テラプレビル
◆副作用
・眠気
・ふらつき
・筋弛緩(ω2作用 ※高齢者注意)
・前向性健忘(超短時間、短時間型)
・持ち越し効果(中・長時間型)
・耐性
・依存(長期連用による)
→急な断薬を行うと離脱症状が出現
・呼吸抑制
・過量投与による急性中毒
対処:フルマゼニル(アネキセート注®)
適応:ベンゾジアゼピン系薬剤による鎮静の解除及び呼吸抑制の改善
非ベンゾジアゼピン系
◆作用機序
①γ-アミノ酪酸(GABA)A受容体に結合
②Cl–チャネルの開口頻度が増加
③神経細胞内へCl–チャネルの流入増加
④神経細胞の過分極が生じ、神経活動が低下
⑤催眠作用
◆薬剤
超短時間型
エスゾピクロン(ルネスタ®)
ゾピクロン(アモバン®)
ゾルピデム(マイスリー®)
※ベンゾジアゼピン骨格を有さない
ω2受容体への親和性が弱い
◆注意
・アルコールとの飲用により作用増強
◆副作用
・眠気
・ふらつき
・前向性健忘
・呼吸抑制
・過量投与による急性中毒
対処:フルマゼニル(アネキセート注®)
メラトニン受容体作動薬
◆作用機序
①メラトニンMT1、MT2受容体を刺激
MT1…体温や血圧を低下
→催眠作用
MT2…体内時計の同期を促進
→概日リズムを整える
②睡眠覚醒リズムを調節
③催眠作用
◆薬剤
ラメルテオン(ロゼレム®)
メラトニン(メラトベル®顆粒)
→小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善に適応
◆注意
・肝機能障害の患者には禁忌
→肝臓で代謝されるため血中濃度上昇
・フルボキサミン(SSRI)と併用禁忌
→CYP1A2阻害による血中濃度上昇
◆副作用
・眠気
オレキシン受容体拮抗薬
◆作用機序
①オレキシン受容体を阻害
②覚醒に関わる神経細胞の活性化を抑制
ノルアドレナリン
ヒスタミン、ドパミンなど
③脳の覚醒状態を抑制
④催眠作用
◆薬剤
スボレキサント(ベルソムラ®)
レンボレキサント(デエビゴ®)
◆注意
・スボレキサント
CYP3A4を強く阻害する薬剤と禁忌
→イトラコナゾール
クラリスロマイシン
リトナビル
ネルフィナビル
ボリコナゾール
ポサコナゾール
・レンボレキサントは肝障害の患者に禁忌
◆副作用
・眠気
・悪夢
・添付文書
・インタビューホーム
ぜひ自己学習の参考にしてください。
随時内容を更新していきます!